ロードノイズやパターンノイズが発生する仕組み~静かなタイヤとうるさいタイヤの違い

タイヤ 03-15-02クルマを走らせると、必ずタイヤから騒音が発生します。

「ゴー」という低い音域のロードノイズや、「シャー」という高い音域のパターンノイズが、タイヤから発生する主な騒音になります。

こういったタイヤから発生する騒音ですが、実はタイヤによってその音量も音質もまったく変わってきます。

特に、ブリジストンのレグノやヨコハマタイヤのデシベルといった高級タイヤは、非常に静粛性が高いことで知られています。

同じタイヤであるにもかかわらず、なぜ高級タイヤは静粛性が高いのでしょうか?

ここでは、タイヤが発生するロードノイズやパターンノイズについて、考えてみたいと思います。

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タイヤの材質がやわらかいほどロードノイズは小さくなります

凸凹道  03-15-07ロードノイズは、タイヤが道路と接するときに、道路の凹凸によってタイヤが振動することで発生します。

そのため、路面が荒れていたり、タイヤの材質が硬かったりすると、ロードノイズは大きくなることになります。

路面がザラザラに荒れていれば、その上をタイヤが転がることで大きな騒音が発生することは容易に想像がつくでしょう。

また、タイヤの材質が硬ければ、路面の凹凸をうまく吸収できないために、タイヤが振動してしまって騒音が発生するということも容易に想像がつくと思います。

道路の凹凸に関してはどうすることもできませんので、ロードノイズを小さくするための対策として有効なのは、タイヤの材質を柔らかくすることであるということがいえます。

しかし、単純に柔らかいタイヤにすればいいというものではありません。

タイヤのゴム質を柔らかくすると、今度は摩耗が早くなってしまうという問題が発生します。

ロードノイズを小さくすることができても、タイヤの寿命が短くなってしまうという別の問題がでてきてしまうわけです。

そこで、高級タイヤと呼ばれるタイヤは、摩耗性を損なわずにロードノイズを小さくするためのさまざまな対策をしているわけです。

耐摩耗性を維持しながらゴムを柔らかくするために配合するシリカ

実際に、レグノなどの高級タイヤに触ってみると分かりますがが、非常に柔らかいゴムを使っています。

しかし、柔らかいゴムを使っているにもかかわらず、こうしたタイヤが他のタイヤにくらべて極端に減りが早いということはありません。

実は、高級タイヤにはシリカという物質が贅沢に配合されており、その結果として柔らかいゴムを使っているにもかかわらず、耐摩耗性も確保できているわけです。

シリカの配合を増やすことで、耐摩耗性だけではなく転がり抵抗を減らして燃費の向上につなげたり、グリップ性能がアップしたりするなどのさまざまなメリットがあります。

シリカをたくさん入れることでタイヤの性能はアップすることになるわけですが、それと同時にコストもアップすることになります。

静粛性の高いタイヤの値段が高いのは、それだけ製造コストがかかっているという理由があるわけです。

また、シリカをたくさん入れすぎるとゴムに均一に混ざらなくなってしまうという問題が生じますが、高級タイヤはそういった部分に関しても均一に混ざるような添加剤を開発するなどしてクリアしています。

もちろん、高級タイヤのロードノイズ対策は、柔らかいゴムと豊富なシリカの添加だけではありません。

ノイズ吸収シートによってタイヤのベルト部分の振動をおさえたり、ショルダー部分のカットに工夫を凝らすことで、クッション効果によってロードノイズを低減させたりするなどの対策が行われています。

パターンノイズを減らすために消音器としての溝が刻まれている高級タイヤ

ブリジストン レグノ  3-15-01路面の状態がいい道路を走っていると、「ゴー」という低い音のロードノイズは小さくなります。

しかし、「シャー」という高い音のパターンノイズは、道路の状況に関係なく発生することになります。

このパターンノイズというのは、タイヤに刻まれたパターンの溝が原因で発生するノイズのことです。

道路と接するときに溝に封じ込められた空気が解放されるときに「シャー」とか「ヒュー」という音を発生するわけです。

原理的には、管楽器の音が発生するのと同じです。

このパターンノイズは、溝が太くて深いほど大きくなります。

かといって、溝を細くて浅いものにしてしまうと、排水性が悪くなってしまい、雨の日の走行が危険なものになってしまいます。

そこで、排水性を維持したままパターンノイズを減らすために、高級タイヤにはさまざまな工夫がされて施されているのです。

代表的な対策が、消音器という主溝が発生するノイズを消すための溝をつくるという方法です。

タイヤにタテに刻まれた主溝から発生する音を、枝のように刻まれた横溝によって封じ込めてしまうわけです。

また、コンピューター解析によって、ノイズの音質にまでこだわり、人間が不快に感じない音になるようにパターンの設計をしていたりします。

どれも同じに見えるタイヤのパターンですが、高級タイヤと呼ばれるタイヤのパターンは、排水と騒音のバランスを考えた緻密な設計がされているということになります。

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高級車ほどロードノイズやパターノイズが耳につくというジレンマ

高級車のタイヤ  03-15-06大衆車に載っている人よりも、いわゆる高級車に乗っている人の方がタイヤの騒音に敏感な傾向があるようです。

大衆車の場合、多少のロードノイズやパターンノイズがあっても、走行時のエンジン音や風切り音などによってかき消されてしまって、それほど気になりません。

ところが、高級車の場合には、さまざまな騒音対策が施されていますので、エンジン音や風切り音などが極限までおさえこまれています。

その結果、「ゴー」というロードノイズや「シャー」というパターンノイズが、相対的に大きく聞こえてしまうわけです。

高級タイヤに履き替えたのに、それほど効果を感じないという不満は、高級車のオーナーほど多い傾向があるのはそのためです。

クルマの騒音対策というのは、モグラたたきみたいなもので、ある音を低いレベルにおさえると、それとは別の音が耳につくようになるわけです。

大衆車に乗っている人が静粛性の高い高級タイヤを装着すると、いままであまり聞こえなかったエンジン音や風切り音などがやたら耳につくようになったりするのも、まさにこのモグラたたきが原因なわけです。

スタッドレスタイヤの静粛性が思った以上に高いのはなぜ?

スタッドレスタイヤ  03-15-05冬になるとスタッドレスタイヤに履き替えるという人も少なくないことでしょう。

スタッドレスタイヤというと、タイヤに刻まれた複雑な溝の形状から、静粛性に関してはあまり期待できないと考える人が多いと思います。

しかし、実際にスタッドレスタイヤに履き替えてみると、思った以上の静粛性の高さにびっくりすると思います。

特にロードノイズに関しては、むしろ夏用のタイヤよりも低いと感じるケースも少なくないと思います。

なぜそういったことが起こるのかといいますと、実はスタッドレスタイヤには雪道や凍結した道路でもスリップしにくいように、柔らかい材質のゴムが使用されているのです。

先ほども書きましたように、ロードノイズというのは、硬いタイヤよりも柔らかいタイヤの方が少なくなります。

柔らかい材質のゴムを使っているスタッドレスタイヤのロードノイズが小さくなるのは、ある意味では当然といえるわけです。

ただし、パターンノイズに関しては、高級タイヤのように消音機能まで考慮した設計にはなっていませんし、雪を踏み固めるため複雑な形状のブロックになっているので、夏用タイヤよりも大きくなる傾向にあります。

そのため、スタッドレスタイヤに履き替えたときに夏用タイヤより静かだと感じるのは、なめらかな道路を走るときよりも、路面の荒れた道路を走るときになります。

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