日産リーフの中古車価格が暴落している理由~近所の買い物にしか使えない?

日産リーフと文言国産を代表する電気自動車である日産のリーフですが、中古車の価格が暴落しているようです。

5~6年落ちとなる初期のモデルだと、30万円~40万円で購入できます。

最新の2016年モデルですら、110万円台で買えてしまうようです。

新車価格が300万円を超えるクルマであることを考えると、ありえないほどの「大安売り」状態といえます。

ガソリンをまったく使わずに、地球環境にやさしいはずの日産リーフの中古車は、なぜこのような暴落をしているのでしょうか?

リーフの走行距離がどんどん短くなってしまうという現実

電気自動車というのは、バッテリーによってモーターを駆動することで走ります。

そのため、バッテリーの容量によって実際に走行できる距離が決まってくることになります。

しかし、バッテリーには寿命というものがあり、充電と放電を繰り返すことでどんどん性能が落ちていってしまいます。

スマホや携帯なども、古くなるとどんどんバッテリーが持たなくなってしまいますし、普通のガソリン車で使われている補機用のバッテリーも、3年~4年で寿命になってしまうことが多いでしょう。

電気自動車のモーターを駆動させるバッテリーにも、同様のことが起こってしまうわけです。

・3年半で50kmしか走行できなくなってしまったリーフも!

初期型のリーフの場合、新車のときには150km~160kmほどは走れていたものが多いようです。

しかし、わずか5年程度で走行距離が100kmを切ってしまう状態のリーフも少なくないといいます。

ひどいものになると、購入して3年半で走行距離はわずか3万4000kmしか走っていないリーフが、信号が多めの街中だと50km程度しか走らなくなってしまったりするようです。

走行可能距離が50kmというとおよそガソリン5リットル分で、燃料計の警告ランプがつねに点灯しているのと同じ状態です。

このような状態で、安心してクルマにのって出かける勇気のある人は少ないでしょう。

・近所の買い物にしか使えない中古車が安いのは当然

バッテリーには当たりはずれがありますから、同じように使っても劣化の進みが早いものとそうでないものがありますから、たまたまこのリーフの場合は、外れのバッテリーを積んでしまったのでしょう。

さすが3年半で50kmしか走らないというのはまれなケースだと思いますが、5年落ち程度の初期型リーフがエアコンを使うと、走行可能距離が100kmを切るようになってしまうのは、ごく普通にあるようです。

つまり、初期型のリーフを5年ほど乗ると、近所の買い物以外には使えない代物となってしまうわけです。

近所の買い物にしか使えないクルマを高い値段で買う人はいませんから、中古車価格が30万円~40万円にまで暴落してしまうのは仕方のないことといえるでしょう。

あえて中古のリーフを購入するという選択肢もあり?

リーフとバッテリーただし、ものは考えようで、バッテリーの劣化によって走行可能距離が短くなってしまったとしても、車そのものが寿命になってしまったわけではありません。

最近の車の平均寿命は13年ほどですから、5年落ち程度であればまだまだ問題なく走れるわけです。

バッテリーを交換することで、走行可能距離は復活することになりますので、あえて相場が暴落している中古のリーフを購入して、バッテリーを交換するという選択肢もあるかも知れません。

ちなみに、気になるバッテリーの交換費用ですが、日産は正式な金額を発表していません。

しかし、ネット上の口コミを見る限りにおいては、60万円~70万円くらいが相場のようです。

5年落ちの日産リーフを30万円~40万円で購入して、バッテリー交換に60万円~70万円かけたとすると、新車のときと同じ走行距離が期待できるリーフが90万円~110万円で手に入ることになります。

新車時に300万円オーバーのクルマが、5年落ちで90万円~110万円で買えるとなれば、考えようによってはお買い得かもしれません。

しかも、電気で走る車ですから、購入後のランニングコストは、深夜電力を使えばガソリン代の数分の1で済んでしまいます。

走行可能距離の低下だけが中古車価格暴落の原因ではない?

リーフの中古車価格が暴落している原因は、単純にバッテリーの劣化により走行距離が短くなってしまうということだけではないような気がします。

ガソリンスタンドにくらべて、電気自動車のための充電スタンドの数が圧倒的に少ないという点も、少なからず影響しているでしょう。

バッテリーの残量が少なくなってしまったときに、近くに充電スタンドがないということになると、相当に不安になるに違いありません。

ガソリン車であれば、最悪ガス欠になってしまったとしても、JAFを呼んでガソリンを補給してもらうことも可能ですが、電気自動車の場合にはそういうわけにもいきません。

仮に充電スタンドを見つけることができたとしても、ガソリン車であれば満タンにするまでものの5分程度で済んでしまいますが、電気自動車の場合は急速充電を行ったとしても、バッテリーの残量が80%程度まで回復するのに30分ほどかかってしまいます。

こうした、これまでのガソリン車にくらべて大きく使い勝手が悪いという点も、リーフが一般のクルマユーザーに敬遠される原因の1つになっているに違いありません。

セカンドカーとして、近所の買い物や子どもの送り迎えなどに使う分にはいいかも知れませんが、メインのクルマとして購入するのはかなり勇気がいることでしょう。

電気自動車は、クリーンでなおかつモーターによるトルクフルな走りが魅力的ではありますが、やはり一部のマニアックな人以外にはなかなか受け入れられないのが現実で、それが中古車価格暴落となって表れているのでしょう。

ハイブリッドカーの中古車はなぜ暴落しないのか?

プリウスとアクア電気自動車と同様にモーター駆動用のバッテリーを搭載しているハイブリッドカーですが、中古車相場は暴落するどころか、むしろガソリン車にくらべて高くなっています。

なぜ、ハイブリッドカーは電気自動車のように、バッテリーの不安から中古車価格が暴落したりしないのでしょうか?

・プリウスのバッテリーは20万kmまで大丈夫?

実は、代表的なハイブリッドカーであるトヨタのプリウスやアクアなどは、コンピューター制御によりバッテリーの寿命が長くなるような工夫をしています。

バッテリーの寿命が短くなる原因の1つに、短い時間になんども充電と放電を繰り返すことによっておこるメモリー効果というものがあります。

しかし、30%~40%という狭い範囲での充放電を繰り返すことで、むしろメモリー効果は起こりにくくなるのだそうです。

参考記事:ハイブリッド車のバッテリーはどのくらいの寿命があるのだろうか?
      
実際に、ハイブリッド車のバッテリーは、20万km程度走るまでは大丈夫なようです。

もし寿命になってしまったとしても、3代目プリウスなどは17万円ほどでバッテリーの交換ができます。

つまり、ハイブリッドカーの場合、普通に乗っている分には、まずバッテリーのことを心配しなくていいわけです。

・電気自動車のようにガス欠の心配をしなくていい

最近は、プラグインハイブリッドのような充電式のハイブリッド車も増えてきましたが、基本的にハイブリッド車の燃料はガソリンです。

充電したバッテリーが空になってしまったとしても、ガソリンで普通に走ることができます。

この点が、近くに充電スタンドがないとガス欠の危険性が高くなる電気自動車と大きく異なる点です。

そもそも、ガソリンタンクを満タンにした状態のハイブリッドカーは、普通に700km~800kmくらいは走れてしまいます。

出かける前に満タンにしておけば、よほど遠出をしない限りはガス欠の心配はないといっていいでしょう。

つまり、ハイブリッドカーというのは、電気によってモーターを回して走ることの利点と、ガソリン車の利便性の両方をいいとこ取りをしたクルマであるということがいえます。

電気自動車であるリーフのように、ハイブリッドカーの中古車価格が暴落するこことがないのは、ある意味では当然のことといえます。

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