意外に知らない運転免許証のこと~小型特殊とは?大型特殊の2種免許とは?

運転免許証と免許種類日本国内の運転免許証の所有者数は、平成28年時点で8,200万人を超えています。

さまざまな資格やライセンスがあるなかで、これほど多くの人が所有しているライセンスというのは他には見当たりません。

そんな、大人であればほとんどの人が持っているといえる運転免許証ですが、意外にも知らないことも多いようです。

たとえば「小型特殊や第二種大型特殊ってどんな運転免許?」と聞かれて、すぐに答えられる人は、かなりのライセンス通といえるでしょう。

普通免許で乗れるトラックのサイズは何tまで?

多くの人が所有している運転免許証は、第1種普通免許と呼ばれるものです。

この免許証を所有していることで、一般の乗用車や原付バイクに乗ることができます。

また、普通免許証を所有している人は、トラックも運転することができますが、これが少々ややこしいことになっています。

・中型免許の登場により普通免許で乗れるトラックは3t未満に

平成19年6月より前に普通免許証を取得した人は、最大積載量が5t未満のトラックまで運転することができます。

いわゆる運送屋さんなどでよく使われている、4tトラックなども運転することができるわけです。

しかし、4tトラックといっても、ロングボディーのものになると大型とほとんど変わらないサイズのものもあります。

普通免許しか持たない人が、そんな大きなトラックを運転するのは危険であるということで、平成19年6月以降は普通免許を取得した人が乗れるトラックは最大積載量が3t未満ということになりました。

そのため、4tトラックに乗るためには、普通免許ではなく中型免許を取得しなくてはならなくなったわけです。

ただし、平成19年6月より前に普通免許を取得した人は、特例でこれまで通り5t未満のトラックに乗ることが可能となっています。

これまで普通免許で4tトラックを運転していた人が職を失ってしまわないように、既得権として配慮をしたのだと思われます。

・平成29年3月に登場した準中型免許の影響

さらに、平成29年3月以降に普通免許を取得した人は、最大積載量が2t未満のトラックしか乗れないことになりました。

これは、あらたに「準中型免許」というものが設けられたからです。

もちろん、平成29年3月以前に普通免許を取得した人は、それ以前の条件が適用されることになりますので、対象になるのはあくまでも新規に普通免許を取得する人のみということになります。

このように、普通免許で運転することのできるトラックのサイズはどんどん小さくなっているわけです。

あまりなじみのない運転免許証~どんなクルマに乗れる?

運転免許証には、一般の人が持っている普通免許証の他にもさまざまなものがあります。

トラックを運転する人のための「準中型」「中型」「大型」といったものや、オートバイに乗るための「大型自動二輪」「普通自動二輪」といったあたりは、わりとポピュラーな存在といえるでしょう。

それでは、「大型特殊」や「小型特殊」はどうでしょうか?

・建設機械などが公道を走るときに必要な大型特殊

ブルドーザー「大型特殊」はご存知の方も多いでしょう。

文字通り大型の特殊自動車であるブルドーザーやクレーン車などが、公道を走るときに必要になる運転免許証ですね。

工事現場などを走らせる分には運転免許は必要ありませんが、公道を走って移動をさせるときに「大型特殊」を持っていない人が運転をすると、無免許運転で摘発されることになります。

普通免許を持っている人が「大型特殊」を取得する場合には、学科試験は免除で、教習所で6時間の実技のみでOKとなります。

取得にあたっては、それほど敷居は高くないといえるでしょう。

・農業従事者御用達?の小型特殊自動車免許とは?

それでは「小型特殊」はどんな運転免許証でしょうか?

その名称から小型の特殊自動車を運転するための免許証であることは想像がつくと思います。

具体的には、フォークリフト、トラクター、耕運機、田植え機、刈取脱穀作業車(コンバイン)などが、小型特殊自動車に該当することになります。

小型特殊自動車の区分は、車長4.7メートル以下、車幅1.7メートル以下、車高2.0メートル以下、排気量1.5リットル以下を満たすものとなっています。

これを超えるサイズの特殊自動車は「大型特殊」ということになるわけです。

ちなみに、小型特殊自動車の公道上での制限速度は15km/hとなっています。

また、意外に思うかも知れませんが、普通免許しか持っていないあなたも、この小型特殊自動車に乗ることができるのです。

さらに意外なことに、オートバイの免許である自動二輪の所有者であっても、小型特殊自動車に乗ることが可能です。

普通自動車や自動二輪の運転免許所有者が、原付バイクに乗ることができるということはご存知の人も多いと思いますが、小型特殊自動車にも乗ることができるというのは、少し意外に思ったのではないでしょうか?

ちなみに、普通免許の取得が可能な年齢は18歳ですが、小型特殊自動車は自動二輪や原付と同様に16歳から取得が可能になっています。

また、小型特殊自動車の試験には実技がなく、学科試験と適性試験だけで取得をすることが可能になっています。

お客様を乗せるクルマの運転に必要な第二種運転免許

観光バス運転免許証には、第1種と第2種があるということは、ご存知の方も多いと思います。

お客様を乗せる営業車両を運転するには、第二種免許が必要になるわけです。

タクシーの運転手であれば「第二種普通免許」、大型バスの運転手であれば「第二種大型免許」が必要になるわけです。

そういった車は、大切なお客様を乗せて運転することになるわけですから、第二種運転免許の取得にあたっては、第一種運転免許にくらべてより高い運転技術を要求されることになります。

また、最近利用者が増えている運転代行も、2004年6月以降は二種免許の取得が義務付けられました。

運転代行であっても、お客様を乗せて運転することに変わりはないわけですから、当然のことです。

大型特殊や牽引にも二種免許があるってご存知でしたか?

「第二種普通免許」や「第二種大型免許」が必要になるのは、タクシーや代行、大型バスといったように、わりとイメージしやすいクルマです。

それでは「第二種大型特殊」や「第二種牽引」というのは、どうでしょうか?

・日本ではほとんど利用する機会のない第二種大型特殊

大型特殊自動車というのは、工事現場で使うブルドーザーやクレーン車というイメージがありますが、そういったクルマにお客様を乗せるということはあり得ません。

「第二種大型特殊」が必要なクルマというのは、いったいどんなクルマなのでしょうか?

実は、日本国内において「第二種大型特殊」が必要なクルマというのは、ほとんど存在しないといわれています。

唯一必要になるといわれているのが、旅客用の雪上車です。

スキー場やその近くのホテルなどが、お客様の送迎用にそういった車両を使用する場合には、「第二種大型特殊」が必要になるわけです。

そのため、実際に「第二種大型特殊」を取得しても、活躍の場はほとんどないといえるでしょう。

一部のライセンスマニア的な人が取得をしたりしているようで、平成28年現在で「第二種大型特殊」を所有している人は1,706人存在します。

・最難関の運転免許といわれている「第二種牽引」とは?

「第二種牽引」というのも、あまり聞きなれない種類の運転免許です。

牽引(けんいん)免許というのは、いわゆるトレーラーを運転するための免許になります。

しかし、常識的に考えて、トレーラーにお客様を乗せることは考えられません。

いったい「第二種牽引」というのは、どういった車を運転するときに必要になる免許なのでしょうか?

実はこの「第二種牽引」も、現在の日本においてはほとんど活躍の場はありません。

終戦直後の日本では、トレーラーバスと呼ばれる客席が連結された状態のバスが走っていました。

しかし、昭和35年頃を最後に、トレーラーバスの新規納車はなくなり、やがて姿を消していくことになりました。

「つくば万博」のとき、2台のバスが連結された状態のシャトルバスが走っていましたが、まさにあのバスを運転するための免許が「第二種牽引」ということになります。

運転免許証のなかでも、もっとも難易度が高いといわれている「第二種牽引」ですが、残念ながら現在では宝の持ち腐れ状態となっています。

しかし、難易度が高いということは、それを取得することで自分の運転技術を証明できることになりますから、腕に覚えのある一部のライセンスマニアがチャレンジをしているようです。

平成28年現在、「第二種牽引」を保有している人は、全国でわずか515人となっています。

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