タクシーとハイヤーの違いとは?~似ているようでまったく違う用途や料金やシステム

ハイヤーの左後側タクシーはほとんどの人が利用したことがあると思いますが、ハイヤーとなると利用したことのある人は限られてくると思います。

また、ハイヤーとタクシーを混同している人も多く、普通のタクシーのことをハイヤーと呼んだりする年配の方もいます。

実際に、タクシーとハイヤーの違いを明確に説明できる人は、少ないのではないでしょうか?

ここでは、ハイヤーがタクシーとくらべて何がどう違うのかについてみていきたいと思います。

高級車と乗務員のきめ細かいサービスがハイヤーの特徴

ハイヤーとは何ぞやと聞かれると、タクシーの高級バージョン的な存在であると答える人が多いのではないでしょうか?

実際に、ハイヤーには高級車が使われることが多く、用途的にも大企業の役員の移動や、海外VIPの空港へのお出迎えなどに利用されるのが一般的です。

また、ハイヤーに乗る乗務員の質も高く、きめ細かでハイレベルなサービスが提供されます。

タクシーの場合は、乗り降りの際に運転手さんの操作により自動で後部座席のドアが開きますが、ハイヤーの場合には、運転手さんがわざわざ運転席を降りて、お客様のためにドアを開閉してくれます。

テレビなどでVIPがクルマの乗り降りをする際に、運転手さんが白い手袋をはめて後部のドアを開閉するシーンを見かけることがあると思いますが、ハイヤーを利用するとまさにあのようなサービスの提供を受けることができるわけです。

実際に運転手の採用条件も厳しいようで、あるハイヤー会社では、試験をクリアーして晴れて乗務員として採用されるのは、わずか20%ほどだそうです。

また、ハイヤーとして使われる車両もほとんどが高級車となります。

タクシーの多くが、新車価格が171.1万円 – 224.7万円のクラウンコンフォートを使用するのに対して、ハイヤーの場合には、トヨタのセンチュリーやレクサスLSのハイブリッドといった、1,000万円オーバーの車両が使われることも少なくありません。

こうした事実だけを見た場合、ハイヤーというのは単純にタクシーの高級バージョンであると考えてしまう人がいるのも当然です。

しかしハイヤーの場合、タクシーのように街中で手をあげても停車してくれることはありませんし、料金体系もタクシーとはまったくことなります。

実は、一般の人が思っている以上に、ハイヤーに乗車をするということは敷居の高いことなのです。

個人がハイヤーを利用するためには審査がある?

今日は、ちょっとリッチな気分でハイヤーを利用してみたいなどと思っても、個人がタクシーのように気軽に利用できるものではありません。

なぜならハイヤーの多くは、法人と専属契約をすることを前提としているところが多いからです。

葬儀場やゴルフ場と契約をして送迎用に利用したり、大企業が役員専用として契約するのが一般的です。

もちろん、個人が私的にハイヤーを利用することも可能ですが、事前契約が必要となります。

契約にあたっては審査があり、保証金として50万円~100万円程度を支払う必要があります。

保証金ですから、解約をするときには戻ってきますが、それでも一個人がこれだけの保証金を用意してハイヤーを利用するというのは、かなり敷居が高いことでしょう。

タクシーとは料金体系がまったく異なります

タクシーの場合には、初乗り運賃にプラスして、距離や時間などによって決められた料金を支払うことになります。

実際に支払う料金は、メーターに表示される数字で確認をすることができます。

東京都の場合ですと、初乗り運賃が2017年5月現在で410円となっており、1,052mを超えると237mごとに80円が加算される仕組みになっています。

このルールで計算をすると、東京都内でタクシーを利用して5kmの距離を移動した場合、料金は1,770円ほどになります。

ハイヤーと一万円札それに対して、ハイヤーの場合には料金体系がまったく異なります。

ハイヤーというのは基本的に専属契約をして利用することになりますので、タクシーのように空車で走っている途中にお客さんを拾って効率よく走るということができません。

そのため、どうしても料金的には割高になってしまいます。

5km以内の移動であっても、15,000円~20,000円程度の料金になってしまうのが普通です。

しかし、ハイヤーの場合、もともと専属での貸し切りを前提としているため、ゴルフの送迎などで1日中利用したとしても、50,000円程度で済むのが一般的なようです。

一応ハイヤーにもメーターはついていますが、タクシーのように単純に距離に比例して料金が加算されていくわけではありません。

車種ごとに決められた単価に、乗車時間や移動距離をかけ合わせ、そこから長距離割引や長時間割引、多頻度利用割引などが適用されて、最終的な料金が決まるようです。

しかも、それらの料金は一律ではなく、契約をする法人や個人との交渉によって決められるのが普通です。

役員の送迎用に何台も契約して頻繁に利用するような大手企業などの場合には、かなり割安な料金設定で契約をしているものと思われます。

タクシーとハイヤーに外見的な違いはあるのか?

ハイヤーとタクシーは、なんとなく似ているようでまったく別の乗り物であることが理解できたかと思いますが、外観でその違いを見分けることは出来るのでしょうか?

・ボディカラーは基本的に黒です

確かに、ハイヤーには高級車が使われますが、タクシーも個人タクシーなどでまれに高級車を使用していることがありますので、単純に車種だけでは見分けることは出来ません。

ただし、タクシーの場合には、さまざまなボディカラーが採用されていますが、ハイヤーの場合には基本的にボディカラーは黒になります。

フォーマル的なことに利用されるのが一般的であるハイヤーには、用途から考えて黒以外の選択肢はないのでしょう。

ナンバープレートが緑でボディカラーが黒の高級車をみかけたら、ハイヤーである可能性が高いといえます。

・ハイヤーには屋根のうえに行灯がありません

黒いハイヤーハイヤーとタクシーの外観の違いですぐに見分けがつくのは、クルマの屋根の上に取り付けられるシンボルの有無です。

タクシーの場合には、屋根の上に「○○タクシー」と書かれたシンボルが取り付けられています。

正式名称は「社名表示灯」というらしいのですが、俗称として行灯(あんどん)などと呼ばれたりします。

ハイヤーの屋根の上には、この「社名表示灯」がありません。

タクシーのように路上でお客さんを拾うことのないハイヤーには、あえて「社名表示灯」は必要ないのでしょう。

・タクシーのようにボディに社名が入っていません

タクシーの場合には、ボディに大きく「○○タクシー」などと社名が書かれています。

しかし、ハイヤーのボディには、そういった社名が書かれていないのが一般的です。

企業などが社用車的に使うことも多いため、ボディには何も書かれていない方が好都合なのでしょう。

そのため、ナンバープレートの色が緑であることを省けば、大企業が自社で所有する重役専用車とほとんど見分けがつかないと思います。

・スーパーサインといわれる表示がなくメーターの位置も助手席足元

タクシーには、いまどのような状態で走っているのかを表示するための「スーパーサイン」と呼ばれる機械が取り付けられています。

「空車」「迎車」「賃走」「回送」といった表示をさせることで、そのタクシーに乗車可能かどうかが外から一目で分かるようになっています。

しかし、それはあくまでも走行中にお客さんを拾うことの多いタクシーにのみ必要な装備であり、専属契約での利用を前提にしているハイヤーには必要ないことになります。

また、ハイヤーにもタクシーと同様にメーターがありますが、タクシーのように目立つ位置にはなく、助手席の足元などにこっそりと設置してあります。

そのため、後部座席に座るお客さんは、その存在にすら気がつかないことが多いと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする