中古車の試乗をさせてくれない販売店があるのはなぜ?

運転席に座る男性と説明をする男性新車を購入する場合には、試乗をさせてもらって乗り心地やフィーリングを確認するという人も多いことでしょう。

ディーラーの営業マンもどんどん試乗を勧めて来たりします。

しかし、中古車を購入する場合には少し事情が異なるようで、試乗をさせてくれない販売店も多いのです。

本来であれば、新車とは違って1台ずつコンディションの違う中古車ですから、試乗をしてみないことには車の状態を正確に把握することは困難です。

それなのに、なぜ、試乗を嫌がる中古車販売店があるのでしょうか?

法的に試乗が困難な場合もあります

車を下取りに出したり売却したりする人の多くは、車検が切れるタイミングで手放すことが多いはずです。

しかし、中古車販売店ではクルマを店頭に展示するときに、新たに車検を取るということはしません。

なぜなら、いつ売れるのか予想のつかないクルマの車検を取るというのは、非効率的だからです。

店にならべた時点で車検の残りがまるまる2年あったとしても、そのクルマが売れるのが半年後になってしまうと、車検の残りは1年半になってしまいます。

そのため、中古車販売店の多くは、車検の切れたクルマはそのままの状態で店頭にならべておくことが多いのです。

そして、クルマが売れた時点で新たに車検を取得して、まるまる2年間の車検期間がある状態でお客様に納車をするわけです。

そういった理由があるため、店頭に並んでいる中古車のなかには車検切れのクルマが多いということになります。

・無車検・無保険での公道走行は罰則が厳しい

無車検無保険車を禁止するイラスト当然のことながら、車検の切れたクルマを公道で走らせるわけにはいきません。

また、車検が切れているということは、自賠責保険なども切れているということになります。

無車検・無保険でクルマを走らせると、想像以上に厳しい罰則が待ち構えています。

無車検のクルマを公道で走らせると「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」となりますし、無保険だとさらに厳しく「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」となります。

こういったリスクがあることを承知で、あえて試乗をさせる中古車販売店はまずいないといえるでしょう。

ただ、公道に出ないで店の展示場内を走る分には違法にはなりませんので、少しだけでも走らせてみたいという人は交渉してみてもいいでしょう。

車検が残っていても試乗させてくれないケース

車検がしっかりと残っていて、まったく問題なく公道を走らせることができる中古車であっても試乗を断られることがあります。

理由はさまざまですが、その中から代表的な理由をいくつかピックアップしてみましょう。

・単純に面倒くさい

中古車の展示場を訪れる人には、さまざまな人がいます。

本当に今すぐ中古車を購入したいと思っている人もいれば、「タダの冷やかし」みたいな人も当然います。

しかし、中古車販売店の営業マンにしてみれば、その人が本当に買う気がある人なのかどうかを見抜くというのは簡単ではないわけです。

新車ディーラーのように、あらかじめ試乗用のクルマがスタンバイされていて、いつでも乗れるような状態になっていれば、冷やかし客であっても問題なく乗せてくれるでしょう。

ところが、中古車販売店には試乗車というものはなく、1台1台が商品なわけです。

しかも狭いスペースの中に少しでもたくさんのクルマを展示しようとしている店も多いですから、公道への出口まで車を移動させるだけでも大変です。

苦労してクルマを移動して試乗をさせてあげた結果、「タダの冷やかし」だったとすると精神的なダメージも少なくないでしょう。

そういった単純に「面倒くさい」という理由により、クルマを試乗させることに消極的な中古車販売店も多いわけです。

・車がベストコンディションではない

中古車はつねにベストな状態で店頭にならんでいるわけではありません。

中古車販売店では、実際に車が売れてから簡単な整備や点検をして納車をするのが一般的です。

そのため、ベストな状態ではないクルマにあまり乗ってほしくないというのが本音だったりします。

車というのは機械ですから、動かしていないとどんどん調子が悪くなります。

長期間在庫になっていた車の場合には、どこかに不具合が発生している可能性もあるわけです。

そういった車の場合には、バッテリーなども上がってしまっていることも多く、エンジンをかけるだけでも大変です。

そんな本調子でないクルマを試乗させてしまって購買意欲を喪失させてしまっては逆効果となってしまいますので、試乗をさせることにはどうしても消極的になってしまうわけです。

・万が一交通事故を起こされると困る

衝突してしまった2台の車試乗という形で公道を走ることになると、どうしても事故を起こしてしまう可能性もあるわけです。

新車ディーラーの試乗専用車とは違い、中古車販売店のクルマは1台1台がすべて商品ですから、事故を起こしてクルマを破損させてしまったりすることはなるべく避けたいところです。

また、車検や自賠責保険が残っている中古車であったとしても、展示車のためにわざわざ任意保険までは入っていないはずです。

そのため、事故を起こしてしまった場合には、運転者に大きな賠償負担が発生する可能性があるわけです。

そういった事故によるリスクを考えた場合、販売店が試乗に消極的になるのは仕方のないところといえるでしょう。

試乗しないで中古車を買っても大丈夫なのか?

新車であれば、基本的にすべてのクルマのコンディションは同じはずです。

そのため、試乗というのはあくまでもその車のフィーリングが自分に合っているかどうかを確かめるものだったりします。

しかし、中古車の場合の試乗は意味合いが大きく異なり、あくまでもそのクルマの状態がどうかという点を確かめるのが主な目的になります。

状態が分からないままで中古車の購入を決めるというのは、確かにリスクがあるといえるでしょう。

「エンジンから異音がしないか」「ハンドルが取られたりブレたりすることはないか」「ブレーキの利き具合に違和感はないか」「サスペンションがへたったりしていないか」など、確認したいことはたくさんあるはずです。

そのため、可能であれば試乗をさせてもらったうえで購入を決めたいものです。

しかし、これまで述べてきましたように、中古車販売店の多くはあまり試乗に積極的ではありません。

そのため、あまり買う気がないのに冷やかし的に試乗をするのはやめた方がいいでしょう。

いくつかの店舗を回って「この車であれば購入してもいい」という車が見つかったら、実際に買うことを前提として試乗をさせてもらうようにすべきです。

実際に買うつもりで試乗をさせてもらったところ、クルマに異常を感じたということであれば、不具合のあるクルマを購入する理由はありませんから、堂々とお断りすればいいことです。

また、車検切れなどの理由でどうしても試乗をすることのできない中古車を購入する場合には、店による購入後のアフターケアや保証などがしっかりしているかどうかを事前に確認したうえで契約をするようにするといいでしょう。

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