軽自動車が普通車にくらべて危険だといわれている本当の理由は?

公道を走る白い軽自動車日本の公道を走っている乗用車の3台に1台は、軽自動車だといわれています。

軽自動車には、維持費が安いとかボディがコンパクトなので車庫入れがしやすい、などといったさまざまなメリットがあります。

しかし、軽自動車は事故を起こした場合には非常に危険である、ということもよく言われることも事実です。

ここでは、公道を走っている乗用車の3分の1を占める軽自動車が、普通車にくらべて本当に危険なのかについて考えてみたいと思います。

軽自動車の安全装備はかなりハイレベル

軽自動車は危険だといわれますが、安全装備という点で考えれば、いまの軽自動車は普通車とくらべてまったく遜色ないといっていいでしょう。

エアバッグはもちろんのこと、ABS(アンチロックブレーキシステム)、衝突防止装置など、グレードによっては普通車以上の安全装備が装着されている軽自動車もあります。

25年前であれば、一部の高級車にしか取り付けられていなかったこれらの安全装置が、いまでは軽自動車に普通に装備されるようになっています。

また、エアバッグに関しても、運転席と助手席だけではなく、サイド&カーテンエアバッグなどもオプションで装着が可能な車種も登場しています。

実際に、車同士の衝突による死亡事故のデータをみると、正面衝突よりも出会い頭での事故の方が明らかに死亡率は高いようですので、サイド&カーテンエアバッグは安全装備としてはかなりポイントの高いものといえそうです。

このように安全装備という点から見た場合、決して軽自動車は危険な車ではないということがお分かりいただけるかと思います。

車両重量の軽い軽自動車は危険性が高い

ダンプカーと軽自動車安全装備面だけをみれば決して危険というわけではない軽自動車ですが、本当に危険だといわれる理由は別のところにあります。

軽自動車が危険だといわれる一番の理由として、コンパクトなボディであるがゆえの車体の軽さがあげられます。

正面衝突や交差点などでの車同士の事故を想定した場合、車重の軽い車の方が大きな衝撃を受けることは容易に想像がつくと思います。

分かりやすい例として、軽自動車が10tダンプカーと正面衝突をした場合を想像してみて下さい。

軽自動車は大破し、中に乗っている人も命が助かればラッキーといえるような状況になっているはずです。

それに対して、ダンプカーの方にはそれほど大きなダメージはなく、運転手もほぼ無傷であるに違いありません。

軽自動車の車重が1t未満なのに対して、10tダンプの重量は空荷でも10t以上、満載状態だと20tにもなりますから、お互いがぶつかったときの衝撃の差は歴然です。

しかし、そんな10tダンプといえども、踏切事故などで列車とぶつかれば悲惨なことになります。

列車の重量は10両編成の場合で300tほどはありますから、10tダンプといえども簡単に吹き飛ばされてしまうことでしょう。

このように、車両重量という点だけを考えた場合、1tに満たない軽自動車が車同士の事故を起こした場合には、非常に危険であるということはイメージできると思います。

ちなみに国産乗用車の中で最も重いといわれているランドクルーザーの車体重量は、2.5tほどになります。

軽自動車3台分の重さとなりますので、単純に重さだけで考えた場合は、国産で一番安全な乗用車はランドクルーザーということになります。

ただし、車両重量のある車に乗るということは、自分自身が安全になる反面、事故を起こした時には他の人に致命傷を与えてしまう可能性が高いので、より慎重な運転が求められます。

重量が軽いとブレーキは利きやすい?

車同士がぶつかる事故の場合、どうしても車両重量の軽い軽自動車は不利であるということが分かりました。

しかし、車両重量が軽いということは、安全面においてすべてがデメリットとなるとは限りません。

車のアクセルとブレーキペダル車重が軽いということはブレーキが利きやすくなるのではないか?ということが想像できると思います。

ブレーキがよく利いて制動距離が短いということであれば、事故を回避できる可能性が高くなるということがいえます。

積載オーバーのダンプのブレーキの利きが悪くなり、悲惨な追突事故が相次いだことで、過積載の取り締まりが厳しくなったという経緯があります。

車は重くなればなるほど、慣性の法則が強く働いて、止まりにくくなるのです。

踏切事故などでも、列車はかなり前から障害物を発見しているにもかかわらず、何百tもの重さがあるゆえになかなか止まることができないのです。

そういったことを考えた場合、車体重量の軽い軽自動車は、普通車にくらべて短い距離で止まることが止まることができるので安全なのではないかと想像できます。

しかし、実際には車の重さと制動距離には、単純な因果関係はないようです。

自動車事故対策機構というところが行ったデータによると、時速100km/hからの制動距離が軽自動車の平均で42.9mとなっています。

それに対して、車重のあるミニバンの制動距離は41.7mという結果になっています。

軽自動車の車重の平均が900kgに対して、ミニバンの平均車重は1884kgと約2倍です。

この試験結果だけを見ると、車重の重いミニバンの制動距離のほうがむしろ短く、より安全性が高いという結果になっています。

なぜ、このような物理の法則に反する結果になったのかといいますと、メーカーは車の重さに対応した最適なブレーキを車種ごとに取り付けているという点があげられます。

つまり、車重の重いクルマには、それに見合った強力なブレーキが取り付けられているということになります。

もし、軽自動車に取り付けられているブレーキをそのままミニバンに取り付けたら、それこそ車が止まらずに大変なことになってしまうでしょう。

また、車の制動距離にはタイヤのサイズも大きく影響してきます。

軽自動車のタイヤにくらべてミニバンのタイヤは幅が太くなっており、路面に対する接地面積は大きくなります。

接地面積が大きくなれば、路面に対して踏ん張る力が強くなるので、より止まりやすくなるわけです。

このように、イメージ的には車重が軽くて止まりやすいと思えた軽自動車ですが、実際には制動距離に関してアドバンテージはまったくないということが分かりました。

まとめ

軽自動車が本当に危険なのかどうかについて、安全装備や車重、制動距離の面などから考えてみましたが、やはり総合的に考えて、普通車にくらべると軽自動車は危険であるという結論になりそうです。

どんなに安全装備で身を固めても、いざ事故を起こしてしまった場合には、ボディサイズが小さく車重の軽い軽自動車の危険性は高いといわざるを得ません。

特に軽自動車は、側面からぶつけられた場合にダメージが大きいといわれています。

最近の軽自動車は室内が広くなったといわれていますが、ボディサイズは全長3.4以下、幅1.48m以下、高さ2m以下と決められています。

こうした厳密な制限があるなかで、少しでも室内を広くしようと思えば、何かを犠牲にしなくてはなりません。

実際に軽自動車のドアをあけたときに、その厚みを見てみると、普通車とくらべて明らかに薄いことが分かります。

ドアに厚みを持たせると、その分だけ室内が狭くなってしまうからです。

ドアの厚みが薄いということは、側面からぶつけられた場合に乗員が致命傷を受ける可能性が高くなるわけです。

さまざまなメリットもある軽自動車ですが、安全性という点だけを考えた場合には、明らかに普通車に軍配が上がりそうです。

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